NISAで損失が出たらどうする?暴落時の正しい対処法【40代会社員の判断軸】

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NISAで損失が出たらどうする?暴落時の正しい対処法【40代会社員の判断軸】

📅 2026年3月
⏱ 約9分
😰 失敗談あり・本音で書きます

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正直に言います。

私はNISAの評価額がマイナスになったとき、夜中に証券会社のアプリを開いて、「やっぱり売ろうか」と本気で思ったことがあります。

「長期投資が大事」「暴落時こそ買い増し」——頭では全部わかっている。でも画面に映る赤いマイナス数字を見ていると、そういう理屈が急に遠くなるんですよね。

この記事は、暴落で狼狽した経験のある40代が、「あのとき何をすべきだったか」を自分への戒めも込めて書いたものです。綺麗事ではなく、失敗談も含めて。

📌 結論(先に知りたい方へ)
  • NISAで損失が出ても、基本的にやることは「何もしない」
  • 暴落時に売ることは「安値で売って、高値で買い直す」という最悪の行動になる
  • 「積立を止める」と「売却する」はまったく別の話。積立を一時停止するだけなら保有資産はそのまま
  • どうしても不安なら、アプリを開く回数を週1回・月1回に減らすことが最も有効な処方箋
  • 40代の老後資金として運用しているなら、「今の評価額」ではなく「20年後の自分」を見る

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まず、私の失敗談を話します

NISAを始めて最初の大きな下落を経験したとき、私は完全に頭が真っ白になりました。

「長期投資だから大丈夫」と自分に言い聞かせながらも、証券会社のアプリを1日に何度も開いていました。開くたびに数字が変わる。上がると少し安心して、また下がると「やっぱりダメだ」と思う。この繰り返しで、精神的に消耗していくのがわかりました。

本音の失敗談

ある日、S&P500の評価額が積立元本より15%ほど下がった。「15%」という数字は知識として知っていましたが、自分のお金が実際に減っているのを目の当たりにしたとき、初めて「これは怖い」と身体で感じました。

妻に「今ちょっとNISAが下がってる」と言ったら、「そうなの?大丈夫なの?」と心配させてしまった。そこで初めて「失敗したかもしれない」という気持ちが頭をよぎりました。

深夜に一人でスマホを握りしめ、「今売ったらこれだけの損失で済む。このまま持ち続けたらどうなる」とシミュレーションしていました。頭の中でずっとループする。

結果的に、売りませんでした。売れなかった、というのが正確かもしれません。でもそのまま持ち続けたら、半年後には回復して元本超えしました。あのとき売っていたら、その回復を取り逃がしていた。これが私の最初の「暴落体験」の全部です。

恥ずかしい話ですが、あの夜のことは今でも覚えています。「理屈ではわかっていても、感情が追いつかない」という体験をしたことで、暴落と向き合う構えが少し変わりました。

暴落のとき、実際に何が起きているか

感情の話ばかりしても仕方ないので、まず事実を整理します。

NISAで「損失が出た」と感じるとき、実際に起きているのは「評価額が下がっている」ということです。売っていなければ、損失は「確定」していません。これを「含み損」と言います。

💡 「評価損」と「確定損」の違い

評価損(含み損):保有中の資産の時価が下がっている状態。売らなければ損失は確定しない。相場が戻れば回復する。

確定損:売ってしまったとき初めて損失が確定する。一度確定した損失は取り戻せない。

暴落時に売ることの本当の意味:評価損を確定損に変える行為です。

過去の主要な暴落とその後を見てみます。

暴落イベント 最大下落率 底からの回復期間 その後5年
リーマンショック(2008年) 約-57% 約4〜5年 大幅上昇
チャイナショック(2015年) 約-15% 約6カ月 回復・上昇
コロナショック(2020年) 約-34% 約6カ月 急速回復・最高値更新
2022年急落(インフレ) 約-25% 約1〜2年 2024年に最高値更新

※S&P500ベース。過去の実績は将来を保証しません。

どの暴落も、後から見れば「あそこで売らなくて本当によかった」というポイントでした。もちろん将来も同じになるとは断言できません。でも過去100年以上の米国株の歴史を見ると、長期的には右肩上がりが続いています。

暴落時にやってはいけない3つのこと

経験してわかったこと、情報として知ったこと——両方を含めて書きます。

NG 01
「怖いから売る」

これが最悪のパターンです。暴落時に売ることは、底値で売って、その後の回復を全部取り逃がすことを意味します。

コロナショックのとき、3月の底値で売った人は「損を確定」しました。そのまま持っていた人は、6カ月後に回復どころか元本超えしました。「怖い」という感情と「正しい判断」は、残念ながら逆方向を向いていることが多い。

売りたくなったときほど、「今売ったら何が起きるか」を10秒だけ考える癖をつけましょう。「損が確定する」という事実に向き合うと、少し冷静になれます。

NG 02
「毎日アプリを開いて評価額を確認する」

私がやっていた最悪の習慣がこれです。毎日開いても、長期投資において意味のある情報は何もありません。あるのは「今日の気分を左右する数字」だけ。

下がっているのを見て不安になる→上がったらまた見たくなる→下がったらまた不安——このループが続くと、「何もしない」という正しい判断を維持するのが精神的にとても難しくなります。

長期投資に必要な確認は月1回で十分です。それ以上開くことが「不安の原因」になっている場合は、意図的にアプリを画面の奥に移動して開きにくくする工夫も有効です。(実際にやりました)

NG 03
「SNSや掲示板で『今が底か』を調べ続ける」

これも経験者として言えます。暴落時のSNSは「もっと下がる」「いや底打ちだ」という声が飛び交い、情報量だけが増えて判断力が下がります。

誰も「今が底かどうか」はわかりません。プロのファンドマネージャーでも、底値を正確に当てることはほぼ不可能です。一般人がSNSで情報収集して底値を当てようとするのは、最初から不可能なことをしようとしているに等しい。

暴落時のニュース・SNSからは距離を置く。これが一番シンプルで効果的な対処法です。「知らない」でいることが、長期投資では正解になることが多い。

では何をすればいいのか:40代の判断軸

「何もしない」が正解とはわかっていても、具体的に「何もしない」でいるためには準備が必要です。

1
積立設定はそのままにして、放置する

毎月自動で積み立てる設定を変更しない。むしろ暴落時は「同じ金額で多くの口数が買える」ため、ドルコスト平均法の効果が最も出るタイミングです。止めたくなる気持ちはわかりますが、止める理由がないのに止めるのは長期的に損です。

2
アプリを開く回数を意図的に減らす

これは精神衛生のための戦略です。「月1回の決まった日だけ確認する」というルールを自分に課す。不安は情報量ではなく「見る頻度」に比例して増えます。見なければ不安は減ります。単純ですが効果があります。

3
「なぜ始めたか」を思い出す

老後の資金のため・子供の教育費のため・老後の不安を減らすため——最初に投資を始めた理由を書いた紙を財布に入れておくのが有効だという話を聞いて、実際にやっています。暴落時に「今の評価額」ではなく「20年後の目標」に引き戻してくれます。

4
生活防衛資金が別にあることを確認する

「NISA以外に生活費3〜6カ月分の現金がある」という事実が、暴落時の最大の精神安定剤になります。「最悪NISAがゼロになっても、明日の生活は大丈夫」という確認ができると、不安が一段階落ち着きます。防衛資金がない人は先にそれを作ることが最優先です。

5
余裕があれば「買い増し」を検討する

これは生活防衛資金が確保できていて、精神的に余裕がある人だけの話です。暴落は「セール」です。同じS&P500が20〜30%引きで買えるタイミング。余剰資金がある人にとっては「むしろ買うチャンス」という捉え方もできます。ただし、無理して買い増す必要はありません。

「でも自分の場合はどうすべきか」ケース別の考え方

「何もしない」が基本ですが、それが難しいケースもあります。正直に考え方を書きます。

CASE A
生活費が足りなくなりそうで、NISAを売って補填しようとしている

これは仕方ない場合があります。生活より投資を優先することはできません。ただしその前に、①積立をまず止める、②クレジットカードの一時利用、③消費者金融以外の短期借入(家族・会社の給与前払い等)が使えないかを検討する価値があります。

→ 生活費のためなら売ってもいい。でも「怖いから」とは理由が違います。売る前に一息ついて「本当に今売るしかないか」を確認してから。
CASE B
5年以内に住宅購入・子供の教育費などで使う予定があった

これは本来NISAで持つべき資産ではなかった可能性があります。5年以内に使う資金を株式に入れるのは、リスクが高すぎます。暴落のタイミングが使いたい時期と重なると、最悪のタイミングで売ることになります。

→ 中期で使う予定の資金は、最初から現金か低リスクの商品で持つ設計が正しかった。今後は時間軸で資金を分けることを検討する。
CASE C
「精神的に限界で、夜も眠れない」レベルで不安

これは投資額が自分のリスク許容度を超えているサインです。「夜眠れないなら積立額が多すぎる」——このシンプルな基準は、実は的確だと思っています。

→ 積立額を減らす(売却ではなく)か、一時停止する。評価額が下がっても「まあそういうものか」と思えるレベルに調整することが、長期投資を続けるための正しい判断です。

もう一つの失敗談:個別株での「本物の損失確定」

NISA以外の話ですが、参考として書きます。

本当の失敗:個別株で損を確定させた話

NISAのインデックス積立とは別に、特定口座でアメリカの個別株を買っていた時期があります。海外の大麻関連株とか代替肉の会社とか——今から思えば完全に「テーマ株バブル」に乗せられていました。

買ったときは「これから伸びる!」と確信していた。ところが株価はじわじわと下がり続け、気づけば買値の半分以下になっていました。

そのとき私は「損切りすべきか、持ち続けるべきか」と延々悩みました。でも結局「いつか戻るかもしれない」という希望的観測でズルズル持ち続け、最終的に当初の投資額から約70%の損失を確定させて手放しました。

この経験が、私に「インデックス一本に絞る」という決断をさせてくれました。個別株はビジネスの実態が伴わないと価格を支えられない。その判断力が自分にはない。だからS&P500というインデックスに「丸投げする」という戦略に切り替えました。失敗から学んだ、一番高い授業料でした。

この経験を経て思うのは、インデックス投資における「含み損」とテーマ株・個別株の「含み損」は、性質がまったく違うということです。

比較 S&P500などインデックス 個別株・テーマ株
下落の性質 市場全体の調整(一時的) 企業固有のリスク(回復しないことも)
過去の回復実績 すべての暴落で回復・更新 回復しないまま消える企業も多数
「持ち続ける」という判断 合理的(歴史的な根拠あり) 希望的観測になりがち

NISAで積み立てているS&P500が下がったとき、「持ち続ける」という判断は過去100年の歴史に基づいています。個別株の「持ち続ける」は、その会社の将来を個人が予測するという話です。難易度がまったく違う。

「暴落は来るもの」という前提で投資を設計する

最後にこれだけ言わせてください。

暴落は「起きるかもしれないこと」ではなく、「必ず起きること」です。20年の運用期間中に、おそらく2〜3回は大きな暴落が来ます。それが前提なんです。

だから「暴落が来た、どうしよう」と慌てるのではなく、「ああ、来たか」くらいの構えで向き合えるメンタルを作るのが、長期投資で最も重要なスキルだと私は思っています。

暴落に強いメンタルを作る3つの習慣
1

最初に「自分はいくら下がっても大丈夫か」を決めておく。「元本の30%が減っても売らない」と事前に決めた人は、暴落時に迷わずに済みます。

2

積立を完全に自動化して「考えない」状態を作る。毎月自動で引き落として自動で買い付けられる設定にしてしまえば、人間の感情が入り込む余地がなくなります。

3

「今の評価額」ではなく「20年後の目標」を定期的に確認する。年に一回、「老後の自分にいくら届けたいか」を書き直す時間を作る。暴落時の一時的な数字ではなく、長期の目標が判断の軸になります。

よくある質問

Q
NISAで損失が出たらどうすればいいですか?
基本的には「何もしない」が正解です。評価損は売らない限り確定しません。積立設定はそのまま継続し、アプリを開く頻度を月1回程度に減らすことが最も有効な対処法です。生活防衛資金(生活費3〜6カ月分)が別で確保できていれば、暴落時でも保有を続けることができます。
Q
NISAが下がっているとき積立を止めた方がいいですか?
止めない方がいいです。むしろ下落時は同じ金額でより多くの口数が買えるため、ドルコスト平均法の効果が最も大きいタイミングです。「下がっているから止める」は、長期投資の最大の誤りのひとつです。精神的に限界なら積立額を「減らす」のはOKですが、「止める」は避けましょう。
Q
暴落がいつまで続くかわからなくて怖いです。どう考えればいいですか?
「いつ底を打つかは誰にもわからない」という事実を受け入れることが最初のステップです。プロのファンドマネージャーも底値を正確に当てることはできません。底がわからないなら「毎月一定額を積み立て続ける」という方法が唯一合理的な選択肢になります。ドルコスト平均法を信じるということです。
Q
損切りはしない方がいいですか?
S&P500などインデックスファンドの場合、長期的な回復の実績があるため損切りは基本的に不要です。ただし個別株の場合は話が違います。企業固有のリスクで下落している場合は、損切りが合理的な判断になることもあります。NISAで積み立てているインデックスファンドについては、損切りを考える必要はほぼありません。

📌 この記事のまとめ
  • 暴落時にNISAで「損失が出た」と感じても、売らない限り損失は確定しない(評価損と確定損の違いを理解する)
  • 暴落時にやってはいけないこと:怖くて売る・毎日アプリを開く・SNSで底値を探し続ける
  • 正しい対処:積立設定はそのまま・アプリを月1回に減らす・「なぜ始めたか」を思い出す
  • 過去のすべての暴落(リーマン・コロナ等)でS&P500は回復・最高値を更新してきた実績がある
  • 個別株の「持ち続ける」とインデックスの「持ち続ける」は性質が違う。インデックスの方が合理的な根拠がある
  • 「夜眠れないなら積立額が多すぎる」——眠れる金額に設定することが長期継続の前提条件
  • 暴落は「来るかもしれないもの」ではなく「必ず来るもの」。来ることを前提に設計した人が、20年後に笑える

※この記事は筆者の個人的な実体験と公開情報をもとにした情報提供を目的としています。特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。資産運用には元本割れのリスクがあります。過去の実績は将来のリターンを保証しません。実際の投資判断はご自身の責任において行ってください。

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