「品川や大崎でワンルームの投資用マンションを買ったら、これからどうなるのだろう?」「相場はこのまま上がるのか、それとも高すぎて手が出ないのか」「リニアや高輪ゲートウェイの再開発があると聞くけれど、賃貸の需要はほんとうに安定しているの?」——東京でワンルーム・区分マンション投資を考えている方にとって、品川・大崎エリアはとても気になる存在ではないでしょうか。
結論から先にお伝えすると、品川・大崎の1DK・1LDKは、単身世帯が半分をこえる都心のオフィス街という強い追い風を受けており、賃貸需要の面ではとても安定したエリアだといえます。いっぽうで、相場がすでにかなり高い水準にあることと金利の上昇局面という2つの注意点があり、買うタイミングと物件えらびが、これまで以上に大切になってきます。
この記事では、公的なデータをもとに、品川・大崎のマンション相場がこれからどう動くのかを、なるべくやさしくひもといていきます。数字の裏づけを見ながら、いっしょに考えていきましょう。
この記事でわかること
- 品川区の人口・単身世帯数がこれからどう推移していくのか
- 品川・大崎・五反田・大井町など、エリアごとの相場や坪単価のちがい
- 相場を左右する3つのファクター(金利・人口・再開発)
- 今後の価格シナリオと、ワンルーム投資で失敗しないためのチェックリスト
(出典:品川区公式ホームページ/how-ma・ノムコム掲載データ/国土交通省・日本経済新聞)
品川区の人口・単身世帯数の推移
マンション投資でいちばん大切なのは、なんといっても「借りてくれる人がいるかどうか」です。そこでまずは、品川区の人口がこれまでどう動いてきたのかを見ていきましょう。品川区の人口は、2015年におよそ38.7万人、2020年にはおよそ42.2万人と、人口減少がすすむ日本全体とは逆に、力づよい増加傾向がつづいているのが大きな特徴です。
| 年 | 品川区の総人口 | 世帯数 | おもな傾向 |
|---|---|---|---|
| 2010年 | 約36.6万人 | 約18.5万世帯 | 湾岸のタワマン供給がすすむ |
| 2015年 | 約38.7万人 | 約20.5万世帯 | 単身の転入がふえる |
| 2020年 | 約42.2万人 | 約23.7万世帯 | 5年で+3.5万人の大幅増 |
| 2024年 | 約41.8万人 | 約24.3万世帯 | 単身世帯が過半数に |
ここで注目したいのが単身世帯のおおさです。品川区は一般世帯のうちおよそ57%が単身世帯と、23区のなかでもとりわけ単身者の割合がたかいエリア。とくに大崎・五反田にはIT企業やベンチャーがあつまり、40歳未満の単身者の転入がめだちます。これは、1DK・1LDKといったワンルーム系の間取りにとって、とても心づよい追い風になります。
もうすこしかみくだいてお話ししますと、単身世帯がふえるということは、ワンルームや1LDKといった小さめのお部屋を借りたい人が、これからもコンスタントにあらわれるということです。ファミリー向けの広い間取りは、子育て世帯の数に左右されやすいのですが、単身向けのお部屋は、進学や就職、転勤などをきっかけに、いつの時代も一定の人がさがしています。品川・大崎のように働く場所とすまいが近い街では、この土台がとくにしっかりしているといってよいでしょう。
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都市開発・エリア特性
品川・大崎の資産価値をこれから大きく左右するのが、「東京最大級」ともいわれる品川駅周辺の再開発です。ここでは、いま進んでいる開発の中身と、駅ごとのエリアの色あいを整理していきます。
品川駅・高輪ゲートウェイの大規模再開発
品川エリアでは、2026年3月に「高輪ゲートウェイシティ」が全面開業し、街の景色が大きく変わりました。敷地面積はおよそ7.2万㎡、4棟の高層ビルにオフィスや住宅、商業施設が入る大規模な複合開発です。さらに品川駅の直上でも再開発がすすみ、2030年代には高層ビル群へと姿を変える予定。そして最大の目玉が、リニア中央新幹線の始発駅です。最短で2036年ごろの開業が想定されており、名古屋・大阪との距離が一気にちぢまります。
ただし、注意点もあります。品川駅街区の再開発やリニア開業は、完成までに10年前後の時間がかかる長期プロジェクトです。再開発の恩恵はすぐに出るわけではないため、数年から10年ほどの時間軸で考えるほうが現実的だといえます。
エリアごとの色あい
ひとくちに品川区といっても、駅によって表情はずいぶんちがいます。大崎・五反田はIT企業のオフィスがあつまるビジネス街で、単身者の賃貸需要がとても強いエリア。大井町は交通の便がよく、生活のしやすさで人気です。品川シーサイド・天王洲アイルといった湾岸エリアは、比較的あたらしいマンションが多く、価格がおさえめの物件も見つけやすいのが特徴です。
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エリア別マンション相場一覧(ワンルーム・1DK・1LDK)
つぎに、品川区のおもな駅ごとに、ワンルーム〜1LDKを中心とした中古マンションの相場や坪単価を見ていきましょう。おなじ品川区でも、駅によって坪単価には2倍ちかいひらきがあります。都心へのアクセスと再開発の期待が、そのまま相場に映しだされているのがよくわかります。
| 駅 | ワンルーム〜1LDK相場の目安 | 坪単価の目安 | おもな路線 | 東京駅まで |
|---|---|---|---|---|
| 大崎 | 3,000〜6,500万円 | 約708万円 | JR山手線・埼京線・りんかい線 | 約13分 |
| 五反田 | 3,000〜6,300万円 | 約620万円 | JR山手線・都営浅草線・池上線 | 約15分 |
| 大井町 | 2,800〜5,800万円 | 約600万円 | JR京浜東北線・りんかい線・大井町線 | 約12分 |
| 品川シーサイド | 2,600〜5,200万円 | 約560万円 | りんかい線 | 約18分 |
| 天王洲アイル | 2,700〜5,400万円 | 約625万円 | りんかい線・東京モノレール | 約17分 |
| 西大井 | 2,200〜4,300万円 | 約440万円 | JR横須賀線・湘南新宿ライン | 約16分 |
品川区全体で見ても、中古マンションの相場はここ数年で大きく上昇しており、大崎駅は過去8年でおよそ+94%、大井エリアは9年で+105%という高い伸びを記録しています。とくに山手線ぞいのタワーマンションは億をこえる物件もめずらしくなく、値動きの大きさには注意が必要です。
💡 都心の高価格エリアと比べたい方へ:→ 恵比寿の1K・1LDKマンション投資は今後値上がりする?坪単価データで徹底検証
相場に影響する3つのファクター
品川・大崎のワンルーム相場が、これから上がるのか下がるのか。それを読みとくカギは、「金利」「人口・単身世帯需要」「再開発」という3つのファクターにあります。順番に見ていきましょう。
①金利動向
もっとも大きな逆風になりうるのが金利です。日本もいよいよ金利のある世界へと入りつつあり、住宅ローンや不動産投資ローンの金利がすこしずつ上がりはじめています。金利が上がると毎月の返済負担が増え、買える価格帯もさがるため、相場の重しになります。下の表は、借入4,000万円・35年返済の場合の返済額のイメージです。
| 金利(年) | 毎月の返済額 | 総返済額 | 金利0.5%との差 |
|---|---|---|---|
| 0.5% | 約103,834円 | 約4,361万円 | — |
| 1.0% | 約112,914円 | 約4,742万円 | +約381万円 |
| 1.5% | 約122,473円 | 約5,144万円 | +約783万円 |
| 2.0% | 約132,505円 | 約5,565万円 | +約1,204万円 |
おなじ物件でも、金利が0.5%から2.0%へ上がるだけで、総返済額は約1,200万円も変わってきます。品川・大崎は物件価格そのものが高いぶん、金利の影響も大きく出やすいエリアです。金利上昇局面では、余裕をもった資金計画がなにより大切だといえるでしょう。
とはいえ、金利が上がることを、こわがりすぎる必要もありません。大切なのは、金利がすこし上がっても返済がつづけられるように、はじめから余裕をもった計画を立てておくことです。たとえば、頭金をやや多めに入れておく、家賃収入だけに頼りきらず手元のお金にゆとりをもたせておく、といった備えがあれば、多少の変化にもあわてずに向きあえます。ここは、あとで後悔しないためにも、ていねいに考えておきたいところです。
②人口・単身世帯需要
品川・大崎の強みは、なんといっても圧倒的に安定した賃貸需要です。大崎・五反田のオフィス街には働く単身者があつまり、通勤の近さを求めるニーズがつねにあります。空室のリスクがひくいということは、毎月の家賃収入が安定しやすいということでもあります。ローンの返済を家賃でまかなっていく区分マンション投資では、この「安定感」がなによりの支えになります。
③再開発・都市計画
3つめは再開発です。リニア始発駅や高輪ゲートウェイシティといった開発は、街のブランド力と利便性をおおきく高め、長い目で見れば資産価値を支える要因になります。ただし、効果があらわれるまでには時間がかかるため、短期の値上がりを期待しすぎないことが大切です。
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今後の価格シナリオ
ここまでの3つのファクターをふまえて、品川・大崎のワンルーム相場が今後どう動くのかを、「上昇」「横ばい」「下落」の3つのシナリオで整理してみましょう。あくまで見通しですが、判断のものさしとして役立ちます。
| シナリオ | おもな前提 | 相場イメージ | 投資家の動き |
|---|---|---|---|
| 上昇 | リニア・再開発が順調・低金利が継続・単身需要が拡大 | 現状から+10〜20% | 大崎・五反田の駅近を早めに確保 |
| 横ばい | 金利は緩やかに上昇・再開発は計画どおり進行 | ±5%の範囲で推移 | 利回り重視で駅を選別 |
| 下落 | 金利が急上昇・景気後退・供給過多 | 現状から-10〜15% | 価格の高い物件は慎重に見きわめ |
もっとも可能性がたかいのは、「横ばい〜ゆるやかな上昇」のシナリオだと考えられます。単身需要という土台がしっかりしているぶん、大きく崩れにくい一方、相場がすでに高いため急上昇も期待しにくい。だからこそ、駅えらびと買う価格が結果を大きく左右します。
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タワマン vs 一般マンション(品川・大崎のワンルーム投資)
品川・大崎は、大崎駅前や大井町などタワーマンションの多いエリアとしても知られています。「せっかくならタワマンを」と考える方もいるでしょう。ですが、ワンルーム投資という目線では、タワマンと一般マンションのどちらがよいかは、目的によってちがってきます。両者の特徴をならべて比べてみましょう。
| 比較項目 | タワーマンション | 一般マンション |
|---|---|---|
| 価格・坪単価 | 高め(ブランド力あり) | おさえめで選びやすい |
| 賃料の取りやすさ | 高い家賃を設定しやすい | 相場なりで安定 |
| 利回り | 低くなりがち | 比較的高くなりやすい |
| 管理費・修繕費 | 高くなりやすい | おさえやすい |
| 出口(売却) | 人気で売りやすい | エリア次第 |
利回りをしっかり確保したいなら、一般マンションのワンルーム・1DKのほうが向いていることが多いです。いっぽう、資産価値と売りやすさを重視するなら、大崎や大井町の駅近タワマンにも魅力があります。品川・大崎は物件価格が高いぶん、管理費・修繕費が将来どこまで上がるかを、購入前にしっかり確認しておきましょう。
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購入前チェックリスト
さいごに、品川・大崎でワンルームの投資用マンションを買う前に確認しておきたいポイントを、チェックリストにまとめました。ひとつずつ確認しながら、後悔のない選択につなげてください。
- ✅ 駅からの距離は徒歩10分以内か(賃貸需要に直結します)
- ✅ 想定される利回りは、金利上昇を織りこんでも成り立つか
- ✅ 管理費・修繕積立金が将来どこまで上がる見こみか
- ✅ 過去の空室期間や周辺の家賃相場を確認したか
- ✅ 相場が高い時期の高値づかみになっていないか
- ✅ 再開発の時間軸(10年前後)を理解したうえで買うか
まとめ
品川・大崎のワンルーム(1DK・1LDK)マンション投資は、単身世帯が過半数をしめる都心のオフィス街という圧倒的に安定した賃貸需要と、リニア始発駅・高輪ゲートウェイシティという東京最大級の再開発という、2つの大きな追い風にめぐまれています。長い目で見れば、資産価値を支える要因はしっかりそろっているといえるでしょう。
いっぽうで、相場がすでにかなり高い水準にあることと金利の上昇局面という注意点もあります。だからこそ、駅えらび・買う価格・資金計画の3つをていねいに見きわめることが、成功への近道になります。
もうひとつ、心にとめておきたいのが「あせらないこと」です。リニアや再開発の話題が出ると、つい「いま買わないと乗りおくれてしまうのでは」と気持ちがせいてしまいがちです。けれども、品川の街が本当の意味で生まれ変わっていくのは、これから10年ほどをかけてのこと。あわてて高値づかみをしてしまうより、いくつかの物件をじっくり見くらべ、ご自身が納得できる価格でお部屋を選ぶほうが、結果として満足のいく投資につながることが多いものです。品川・大崎は、東京でワンルーム投資を考えるうえで、これからも有力な選択肢のひとつでありつづけるはずです。じっくりデータと向きあいながら、ご自身に合った一戸を見つけていきましょう。
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