住宅ローンの金利はどこまで上がる?変動・固定の今後の予想を3年後・5年後・10年後でシミュレーション【2026年版】

あなたへのおすすめ
jyutaku_roun 資産運用
この記事は約12分で読めます。

 こんな疑問はありませんか?

  • 「これから住宅ローンの金利は、いったいどこまで上がるの?」
  • 「変動金利と固定金利、いまから借りるならどっちを選べばいいの?」
  • 「もし金利が上がったら、毎月の返済はいくら増えてしまうの?」

結論

結論からお伝えすると、日銀がマイナス金利を解除して以降、住宅ローンの金利はゆるやかに上向いています。ただし「際限なく上がりつづける」わけではなく、変動金利には「5年ルール」「125%ルール」という返済額の急増をふせぐしくみがあります。大切なのは、3年後・5年後・10年後にいくらまで上がりうるかを数字でイメージし、自分の家計が耐えられる範囲かを先に確かめておくことです。

📖 この記事でわかること(読了 約8分)

  • いまの変動金利・固定金利の相場と、ここ数年の動き
  • 金利が上がる理由(日銀の政策金利と住宅ローンの関係)
  • 3年後・5年後・10年後の金利シナリオと、返済額のシミュレーション
  • 変動と固定はどちらを選ぶべきか、判断のものさし
  • 金利上昇にそなえるための、具体的な対処法

💡 まず全体像から知りたい方:→ 不動産投資するなら?初心者が学ぶべき13項目

あなたへのおすすめ
あなたへのおすすめ

いまの住宅ローン金利って、どのくらい?まずは相場から

記事の本題に入るまえに、2026年時点での金利の相場感をつかんでおきましょう。ひとくちに住宅ローンといっても、金利のタイプによって水準はまったくちがいます。おおまかには、次のような並びになります。

金利タイプ おおよその水準 特徴
変動金利 1.0%前後 いちばん低い。ただし将来上がる可能性がある
固定期間選択(10年) 年 3%台 一定期間だけ金利を固定できる
全期間固定(フラット35など) 年 2%台後半〜 完済までずっと金利が変わらない

参考:各社2026年集計(モゲチェック/価格.com/SUUMO ほか)をもとに編集部が整理。金利は金融機関・時期・審査条件により変動します。

ポイントは、変動金利がもっとも低く、固定になるほど金利が高くなるという関係です。これは「将来の金利上昇リスクを、借りる人と銀行のどちらが引き受けるか」のちがいから生まれています。変動は自分がリスクを持つぶん金利が低く、固定は銀行がリスクを持つぶん金利が高い、というイメージです。

ちなみに、いま実際に住宅ローンを借りている人の約7割が「変動型」を選んでいます。低い金利の魅力が大きいことがわかります。

出典:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」(変動型が約7割で推移)

じつは銀行によって金利はこんなに違う|主要銀行の金利くらべ

「変動金利は1%前後」とお伝えしましたが、じつは借りる銀行によって金利はけっこう違います。メガバンク・地方銀行・ネット銀行で水準がわかれるうえ、同じ地方銀行どうしでも差があります。実際の数字を並べてみましょう。

金融機関 変動金利(年) 10年固定(年) タイプ
三菱UFJ銀行 0.945% 3.35%〜 メガバンク
みずほ銀行 1.025% 3.20〜3.35% メガバンク
三井住友銀行 1.275% 3.50% メガバンク
千葉銀行 1.225% 3.26% 地方銀行
京葉銀行 1.270% 3.125% 地方銀行
常陽銀行 1.2%前後(※団信上乗せあり) 3%台 地方銀行
ネット銀行 0.85〜0.99% 3.1%台 ネット系

参考:いえーる住宅研究所・価格.com・ダイヤモンド不動産研究所・各行公式サイト(2026年7月時点の新規借入・最優遇金利の例)。常陽銀行はがん団信で+0.1%、ライフサポート団信で+0.2%の上乗せがあります。適用金利は審査条件・時期により変わります。

こうして見ると、同じ「変動金利」でも三菱UFJの0.945%と三井住友の1.275%では、0.3%以上の差があります。3,000万円を35年で借りると、この差だけで総返済額は約180万円ちがう計算です。

また、地方銀行だからといって一律ではない点にも注目です。千葉銀行と京葉銀行でも金利は異なりますし、常陽銀行のように団信の手厚さで金利が上乗せされるケースもあります。「近くの銀行だから」で決めず、複数の銀行を並べて比べることが、金利上昇局面ではとくに大切になります。

なお、金利のニュースを見ると「〇〇銀行が引き上げ」といった見出しが目につきますが、自分の借りている金融機関がどう動くかがいちばん大切です。ほかの銀行の動きに一喜一憂せず、まずはご自身のローンの金利タイプと見直し時期を確認しておくと、落ち着いて判断できます。

そもそも、なぜ住宅ローンの金利は上がるの?

「金利が上がる」と聞いても、なぜ上がるのかがわからないと、なかなか判断しづらいものです。ここでは、日銀の政策金利と住宅ローンの関係を、できるだけやさしく整理してみます。

変動金利は「短期金利」と連動している

変動金利の住宅ローンは、日銀が動かす政策金利(短期金利)と深くつながっています。日銀が金利を上げると、銀行どうしがお金を貸し借りするときの金利(短期プライムレート)も上がり、それに合わせて変動金利も上がっていく、という流れです。

日本では長いあいだ「マイナス金利」という、とても低い金利がつづいていました。ところが2024年3月に日銀がマイナス金利を解除し、そこから段階的に利上げが進んでいます。これが、いま変動金利がじわじわ上がってきた大きな理由です。

出典:日本銀行 金融政策決定会合(2024年3月 マイナス金利政策の解除)/各社報道

固定金利は「長期金利」で決まる

いっぽう、フラット35などの固定金利は「長期金利(10年国債の利回り)」をもとに決まります。長期金利は、これから先の景気や物価の見通しをうつす鏡のようなもので、政策金利よりも一足早く動きやすいのが特徴です。

つまり、変動は「いまの金利」、固定は「これからの金利」を反映している、と考えるとイメージしやすくなります。

💡 金利高騰と不動産価格の関係を知りたい方:→ 浦安のマンションは下落する?金利高騰から読み解く不動産の真実

住宅ローンの金利はどこまで上がる?3年後・5年後・10年後を予想

ここからが、この記事のいちばんの本題です。これから金利はどこまで上がるのかを、3年後・5年後・10年後という区切りで考えていきます。

はじめにお伝えしておきたいのは、未来の金利は誰にも正確には予想できないということです。ですから、ここでは「こう決まっている」ではなく、楽観・標準・慎重という3つのシナリオにわけて、幅をもって考えていきます。あくまで、家計の備えを考えるための「ものさし」として見てください。

時期 楽観シナリオ 標準シナリオ 慎重シナリオ
現在 年 1.0%前後 年 1.0%前後 年 1.0%前後
3年後 年 1.0〜1.2% 年 1.3〜1.5% 1.7〜2.0%
5年後 年 1.2〜1.4% 年 1.5〜1.8% 2.0〜2.5%
10年後 年 1.3〜1.6% 年 1.8〜2.2% 2.5〜3.0%

編集部が各社の見通し(モゲチェック/住宅情報館 ほか)を参考に作成した試算シナリオです。日銀の公式見通しではなく、将来を保証するものではありません。

実際、直近1年以内に住宅ローンを借りた人のなかでも、約7割が「変動金利は将来2%以上に上がる」と予想しているという調査があります。多くの人が、ゆるやかな上昇を覚悟しはじめている、という空気が読みとれます。

出典:モゲチェック「住宅ローン利用者調査」(2026年)※民間調査

日銀が示した推計でも、これから金利が落ち着く先の水準(中立金利)は年1%台〜2%台とされており、変動金利がこのあたりを目安にじわじわ上がっていく可能性は意識しておきたいところです。

参考:各社報道による日銀の中立金利推計(2026年)

金利が上がると返済はいくら増える?月々の返済額シミュレーション

「金利が1%上がる」と言われても、じっさいに毎月いくら増えるのかがわからないと、なかなかピンときません。そこで、借入額3,000万円・返済期間35年のケースで、金利ごとの返済額を並べてみました。

金利(年) 毎月の返済額 35年の総返済額 金利0.5%との差(月)
0.5% 約 77,875円 約 3,271万円
1.0% 約 84,685円 約 3,557万円 +約 6,800円
1.5% 約 91,855円 約 3,858万円 +約 14,000円
2.0% 約 99,378円 約 4,174万円 +約 21,500円
2.5% 約 107,248円 約 4,504万円 +約 29,400円
3.0% 約 115,455円 約 4,849万円 +約 37,600円

元利均等返済・ボーナス返済なしで編集部が試算(借入3,000万円/35年)。実際の返済額は金融機関の計算により多少前後します。

たとえば金利が1.0%から2.0%へ上がると、毎月の返済はおよそ1万5千円ふえる計算です。年間にすると18万円ほど。35年の総返済額では600万円以上の差になります。これはけっして小さくない金額です。

だからこそ、「いまの返済額」だけでなく「金利が上がったときの返済額」まで見ておくことが、あとで困らないためのコツになります。

💡 借入額の目安から考えたい方:→ 船橋の戸建ては下がる?上がる?価格推移と買い時の見きわめかた

ちなみに、変動金利をえらぶ人が多いのは「これまで金利がほとんど上がらなかった」という成功体験が背景にあります。ただ、これからは前提が変わりつつある点は頭のすみに置いておきたいところです。過去の常識がそのまま通用するとはかぎりません。

急に返済額が跳ね上がる?「5年ルール」と「125%ルール」を知っておこう

変動金利と聞くと、「金利が上がった瞬間、返済額もいきなり跳ね上がるのでは」と不安になる方も多いはずです。でも、じつは返済額が急にふえないためのしくみが用意されています。それが「5年ルール」と「125%ルール」です。

ルール 内容 家計への効果
5年ルール 金利が上がっても、毎月の返済額は5年間そのままに据え置く 急な支出増をふせげる
125%ルール 5年ごとの見直しでも、返済額の増加は前の1.25倍まで 上限があるので安心しやすい

出典:国土交通省リーフレット/三菱UFJ銀行・SBI新生銀行 住宅ローンコラム

「金利が変動しても返済額の見直しは、一般的には5年おき。また、急激に金利が上昇しても返済額の上げ幅は125%以内というルールもある」

出典:国土交通省 リーフレット

ただし、ここで気をつけたいのが「未払利息」です。返済額が据え置かれても、金利が上がったぶんの利息は消えるわけではありません。見えないところで利息の負担が積み上がっていることがあり、最終的にしわ寄せがくる可能性があります。5年ルールは「安心のしくみ」であると同時に、「先送りのしくみ」でもある、と覚えておきましょう。

📚 合わせて読みたい記事

変動と固定、いまから借りるならどっちを選ぶ?

ここまで読んで、「じゃあ結局、変動と固定はどっちがいいの?」と思われたかもしれません。これはとても多い悩みなので、それぞれの向き・不向きを表にまとめてみます。

変動金利 固定金利
金利の低さ ◎ 低い △ やや高い
将来の安心感 △ 上がる不安 ◎ ずっと一定
向いている人 貯蓄に余裕がある人/繰上返済しやすい人 返済額を固定したい人/教育費と重なる時期の人
注意点 金利上昇に耐える家計が必要 低金利の恩恵は受けにくい

各社の住宅ローンコラム(足利銀行・イオン銀行 ほか)をもとに編集部が整理。

ざっくりまとめると、「金利が上がっても耐えられる家計」なら変動、「返済額を一定にして安心を買いたい」なら固定という考え方が基本です。とくに、教育費がかさむ時期と返済が重なる家庭は、固定で家計を読みやすくするメリットが大きくなります。

また、「いまは変動で低く借りておき、金利が上がりそうになったら固定に借り換える」という考え方もありますが、借り換えには手数料もかかります。タイミングを完璧に当てるのはむずかしいので、あくまで一つの選択肢として考えておくとよいでしょう。

💡 新NISAとの兼ね合いも気になる方:→ 新NISAは「やめとけ」「元本割れが怖い」は本当?

また、金利の話は数字が多くて身がまえてしまいがちですが、やるべきことはシンプルです。「いまの返済額」と「金利が上がったときの返済額」を並べて見て、その差に耐えられるかを確かめる。たったこれだけでも、将来の不安はぐっと小さくなります。むずかしく考えすぎず、一歩ずつ整理していきましょう。

金利が上がっても大丈夫にするための、5つの対処法

金利の動きは自分ではコントロールできません。でも、金利が上がっても困らないための準備は、いまからでもできます。ここでは代表的な5つを紹介します。

① 返済額に「余白」をつくっておく

毎月の返済を、手取りの20〜25%以内におさえておくと、金利が少し上がっても家計がぐらつきにくくなります。ギリギリの返済額で借りると、上昇のダメージが大きくなります。

② 繰上返済で元金をへらす

余裕のあるときに繰上返済をして元金をへらしておくと、金利が上がっても利息の負担がふえにくくなります。ただし、手元のお金をつかいすぎないバランスも大切です。

③ 金利が上がる前提で家計を組む

「上がらないといいな」ではなく、「上がってもこれなら払える」という視点で先に確かめておくと安心です。さきほどのシミュレーション表を、ぜひ自分の借入額に置きかえてみてください。

④ 借り換えの選択肢を持っておく

金利差が大きくなったときは、借り換えで総返済額をおさえられる場合があります。手数料も含めて得になるかを、そのつど確認しましょう。

⑤ 投資や貯蓄とのバランスを見る

繰上返済にまわすか、NISAなどの積立にまわすか。どちらが自分に合うかは、金利水準や家計の状況で変わります。片方に寄せすぎず、全体のバランスで考えるのがコツです。

まとめ|住宅ローンの金利は「上がる前提」でそなえるのがカギ

最後に、この記事の要点をふりかえります。

ポイント おさえておきたいこと
いまの相場 変動は年1.0%前後、固定は2〜3%台が目安
上がる理由 日銀の利上げで、変動金利がじわじわ上昇
どこまで 10年後に年2〜3%台まで上がるシナリオも想定を
返済額 1%上がると3,000万円・35年で月1.5万円ほど増
そなえ 返済に余白を/繰上返済/上がる前提で家計を組む

本記事のシミュレーションは編集部の試算であり、将来の金利や返済額を保証するものではありません。実際の借入・借り換えは各金融機関で最新条件をご確認ください。

金利は「上がるか下がるか」を当てにいくものではなく、どちらに転んでも大丈夫なように準備しておくものです。この記事のシナリオ表とシミュレーションを、ご自身の家計を点検するきっかけにしていただけたらうれしいです。

💡 資産全体のバランスから考えたい方:→ 不動産投資するなら?初心者が学ぶべき13項目

よくある質問(FAQ)

Q. 住宅ローンの金利は、これからも上がりつづけますか?

A. 日銀の利上げの流れを受けて、ゆるやかに上がる可能性が意識されています。ただし際限なく上がるわけではなく、景気や物価しだいで落ち着く場面もあります。「上がる前提でそなえつつ、下がる可能性も残っている」と考えるのが現実的です。

Q. いまから借りるなら、変動と固定どちらがいいですか?

A. 金利上昇に耐えられる家計なら変動、返済額を一定にして安心したいなら固定、が基本の考え方です。教育費と返済が重なる時期がある家庭は、固定の安心感が生きやすくなります。

Q. 変動金利で借りていますが、いま固定に変えるべきですか?

A. 借り換えには手数料がかかるため、金利差と手数料を含めて得になるかを確認することが大切です。あわてて動くより、シミュレーションで数字を比べてから判断しましょう。

Q. 金利が上がったら、すぐに返済額も上がりますか?

A. 元利均等返済なら「5年ルール」「125%ルール」があり、返済額は5年間据え置き・増加も1.25倍までに制限されます。ただし未払利息がたまる点には注意が必要です。

コメント