住宅ローンの残高が”0円になる基準”を全部整理|団信・がん団信・三大疾病・全疾病・ペアローンの違いを銀行別に比較

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danshin 資産運用
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マイホームを買うとき、金利や返済額はしっかり調べても、「もしものときに住宅ローンの残高がどうなるのか」まで比べている人は、じつは多くありません。けれど、住宅ローンは30年・35年という長い付き合いになります。そのあいだに、万が一のこと――死亡や高度障害、がんや脳卒中といった大きな病気が起こる可能性は、けっしてゼロではありません。

そこでカギをにぎるのが「団信(団体信用生命保険)」です。団信は、ある条件を満たしたときに住宅ローンの残高が0円になるという、いわば住宅ローン専用の生命保険です。ただし、この「0円になる基準」は、団信の種類や銀行によって大きくちがいます。同じ「がん」でも、診断されただけで0円になる銀行もあれば、条件付きの銀行もあるのです。

この記事では、残高が0円になる基準を軸に、一般団信・がん団信・三大疾病・全疾病、そしてペアローンの団信までを、なるべくやさしく整理します。「どこまで保障されると、残りのローンがチャラになるのか」を、銀行別の比較表もまじえながら見ていきましょう。ご自身やご家族にとって、ちょうどよい安心の形がきっと見つかるはずです。

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そもそも団信とは? 住宅ローンの残高が0円になる仕組み

団信(正式には「団体信用生命保険」)とは、住宅ローンの契約者に万が一のことがあったとき、保険金でローンの残高を返済してくれる保険です。契約者が亡くなったり、所定の高度障害状態になったりすると、その時点でのローン残高に相当する保険金が支払われ、残りの返済はしなくてよくなります

民間の銀行で住宅ローンを借りるときは、この団信への加入が基本的に必須です。逆に、フラット35のような住宅金融支援機構の住宅ローンでは、団信への加入が任意になっています。出典:価格.com保険「団体信用生命保険とは」(2024年10月)

団体信用生命保険(団信)とは、住宅ローンの契約者が死亡、または保険会社が定める高度障害状態になった際、その保険金でローンの残高をゼロにするための保険です。

出典:大和ハウス工業「団体信用生命保険(団信)とは?」 https://www.daiwahouse.co.jp/

ポイントは、団信の保障額が「住宅ローンの残高」と連動していることです。ふつうの生命保険のように「一律1,000万円」ではなく、返済が進んで残高が減れば保障額も減っていきます。だからこそ、残高が多い借入当初ほど、団信の安心感は大きくなります。

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団信の種類と「残高0円になる基準」を一覧で整理

団信には、大きく分けて「一般団信」「がん団信」「三大疾病保障付き団信」「全疾病・8疾病保障付き団信」「ワイド団信」の5つがあります。それぞれ、どんな状態になれば残高が0円になるのか、基準がまったくちがいます。まずは全体像を表で見てみましょう。

団信の種類残高が0円になる主な基準金利の上乗せ目安
一般団信死亡・所定の高度障害状態0%(金利に含む)
がん団信(50%)がんと診断確定でローン残高の半分が0円0%〜0.1%程度
がん団信(100%)がんと診断確定でローン残高が全額0円0.1%〜0.2%程度
三大疾病保障がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態0.2%〜0.3%程度
全疾病・8疾病病気・ケガで所定の就業不能状態が継続0%〜0.3%程度
ワイド団信一般団信と同じ(持病がある人向け)0.2%〜0.3%程度
出典:各行公式サイト・モゲチェック「団体信用生命保険を比較」等をもとに編集部作成(2026年時点の目安)

ここで注意したいのは、「三大疾病」や「がん100%」は保障が手厚いぶん、金利が上乗せされるという点です。たとえば三大疾病を付けると、年0.2〜0.3%ほど金利が上がるのが一般的で、借入額が大きいほど総返済額への影響もおおきくなります。手厚さと負担のバランスを見きわめることが大切です。

一般団信:もっとも基本の「死亡・高度障害」で0円

一般団信は、もっとも基本的な団信です。契約者が亡くなったとき、または保険会社が定める「所定の高度障害状態」になったときに、そのときの住宅ローン残高が0円になります。民間ローンでは金利に含まれていることが多く、追加の金利負担なしで加入できるのが一般的です。

ただし、「高度障害」の基準はかなり厳しく設定されています。両眼の視力を失う、両手・両足を失うなど、日常生活が大きく制限される状態が対象で、通院や軽い後遺症では対象にならないケースがほとんどです。ここが、後述する疾病保障との大きなちがいになります。

がん団信:50%タイプと100%タイプで基準が変わる

がん団信は、がんと診断確定されたときに残高が0円(または半分)になる保障です。近年とても人気があり、大きく「50%保障」と「100%保障」の2タイプに分かれます。50%タイプはがん診断で残高の半分が0円になり、多くの銀行で金利上乗せなし(無料)で付けられます。一方100%タイプは残高が全額0円になり、年0.1〜0.2%ほどの上乗せが一般的です。出典:SBI新生銀行「住宅ローンのがん団信は必要?」

「50か100か、どっちがいい?」という検索も多いのですが、貯蓄や他の保険でカバーできる人は50%、住宅ローンの負担をとにかく減らしたい人は100%という選び方が一つの目安になります。なお、上皮内がん(初期のがん)が対象になるかは銀行によって差があるので、契約前の確認がおすすめです。

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三大疾病・全疾病保障の「所定の状態」という落とし穴

「三大疾病」や「全疾病」は名前だけ見ると、とても手厚く感じます。けれど、残高が0円になる基準は「診断されたら」ではなく「所定の状態が続いたら」というケースが多く、ここを知らずに加入すると「思っていたのとちがう」となりがちです。順番に見ていきましょう。

三大疾病:がん・急性心筋梗塞・脳卒中の条件のちがい

三大疾病保障は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中の3つを対象にした保障です。ただし基準に大きな差があります。がんは「診断確定」で残高が0円になることが多いのですが、心筋梗塞と脳卒中は「所定の状態が60日以上続いた場合」など、条件が厳しめに設定されているのが一般的です。出典:保険比較ライフィ「住宅ローンを組んだときの生命保険の見直し方」(2026年6月)

対象疾病残高0円になる代表的な基準ハードル
がん初めてがんと診断確定された比較的やさしい
急性心筋梗塞労働の制限が60日以上続く等やや厳しい
脳卒中言語・運動障害が60日以上続く等やや厳しい
出典:各行団信約款・第一生命/日本生命の三大疾病定義をもとに編集部作成(2026年時点の一般的な例)

サジェストでも「三大疾病 いらない」「三大疾病 加入率」といった検索がめだちます。これは、金利が0.2〜0.3%上乗せされるわりに、条件が厳しくて使いづらいのではという不安のあらわれです。加入率は銀行によりますが、金利負担と保障のバランスをよく考えることが大切です。

全疾病・8疾病保障:就業不能への備えと免責期間

全疾病保障や8疾病保障は、がんや心疾患だけでなく、病気やケガによる「就業不能状態」が続いたときにローンの返済が肩代わりされる保障です。イオン銀行の全疾病団信のように、就業不能状態が一定期間つづくと月々の返済が保障され、さらに長引くと残高が0円になるタイプもあります。出典:イオン銀行「全疾病団信住宅ローン」

ここでチェックしたいのが「免責期間」です。多くの商品では、就業不能になってから支払いがはじまるまでに待機期間があります。ただし、イオン銀行のように免責期間がなく、借入後すぐに保障が開始される商品もあります。免責期間の有無は、実際に役立つかどうかを左右する重要なポイントです。

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ワイド団信:持病があっても入りやすい選択肢

持病があって一般団信に入れない場合の受け皿がワイド団信です。引受基準がゆるやかで、糖尿病や高血圧などがあっても加入できる可能性があります。残高が0円になる基準は一般団信と同じ(死亡・高度障害)ですが、金利が年0.2〜0.3%上乗せになるのが一般的です。健康に不安がある人にとっては、住宅購入の道を開く大切な選択肢になります。

ここまでが前半(1ページ目)|次は銀行別に「0円基準」を比較

ここまでで、団信の種類と「残高が0円になる基準」の全体像がつかめてきたかと思います。一般団信は死亡・高度障害、がん団信は診断確定、三大疾病は所定の状態、全疾病は就業不能――と、同じ「0円」でもハードルが大きくちがいましたね。

後半(2ページ目)では、いよいよ実際の銀行ごとに「どこまでで残高が0円になるのか」を比較していきます。ネット銀行から都市銀行まで、金利の上乗せや保障範囲は本当にさまざまです。次は「auじぶん銀行」「SBI新生銀行」「イオン銀行」など、人気の住宅ローンを1行ずつ見ていきましょう。読み進めれば、あなたに合う団信のイメージがきっとくっきりしてきます。

👉 次のページ:銀行別「残高0円になる基準」徹底比較へ

【2ページ目】ここからは、人気の住宅ローンを銀行別に見ていきます。同じ「団信」でも、無料でどこまで付くのか、金利上乗せはいくらか、残高が0円になる基準はどうちがうのか――。1行ずつ整理するので、気になる銀行から読んでみてください。

銀行別に比較|残高が0円になる基準・金利上乗せ一覧

まずは主要行の団信を一覧で見てみましょう。「無料でどこまで付くか」に注目すると、各行の個性が見えてきます。

銀行無料で付く保障手厚い保障(金利上乗せ)
auじぶん銀行がん50%保障・全疾病長期入院保障がん100%(+0.05〜0.2%)等
SBI新生銀行一般団信・要介護保障がん団信(+0.1%)等
住信SBIネット銀行全疾病保障(8疾病)がん50%は無料、100%上乗せ
イオン銀行一般団信8疾病・全疾病保障付き
りそな銀行一般団信三大疾病・団信革命等
出典:各行公式サイト(2026年時点)をもとに編集部作成。最新の保障内容・金利は必ず各行公式でご確認ください

このように、「無料でがん50%まで付く銀行」もあれば、「全疾病保障が標準の銀行」もあるため、どの保障を重視するかで最適な銀行は変わります。以下、代表的な銀行を1行ずつ見ていきます。

auじぶん銀行:がん50%が無料、上乗せで手厚く

ネット銀行のなかでも団信の充実で人気なのがauじぶん銀行です。がん50%保障が金利上乗せなしで標準付帯し、さらに上乗せで「がん100%」「4疾病」「全疾病」などを選べます。がん診断で残高の半分が0円になる保障が無料で付くのは、心強いポイントです。出典:auじぶん銀行「住宅ローンのがん団信は必要?」(2025年2月)

「がん50か100か、どっちが得か」で迷う人が多いのもこの銀行の特徴です。貯蓄に不安がある人ほど100%タイプの安心感がありますが、その分わずかに金利が上がる点は覚えておきましょう。

住信SBIネット銀行:全疾病保障が標準の安心感

住信SBIネット銀行は、「8疾病保障付き」の全疾病保障が金利上乗せなしで標準付帯している点が大きな特徴です。がんや心疾患だけでなく、はば広い病気やケガによる就業不能に備えられます。病気で働けない期間の月々の返済をカバーし、状態が長引けば残高が0円になる仕組みで、就業不能リスクを重く見る人に向いています。出典:住信SBIネット銀行 住宅ローン商品概要

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イオン銀行:8疾病・全疾病で就業不能に備える

イオン銀行は、「全疾病団信住宅ローン」を用意しており、病気やケガによる所定の就業不能状態を保障します。特筆すべきは、お借入れ後すぐに保障が開始され、免責期間がないタイプがある点です。就業不能が長引くと最終的に残高が0円になり、働けなくなるリスクへの備えとしてわかりやすい商品です。出典:イオン銀行「全疾病団信住宅ローン」

りそな銀行・都市銀行:三大疾病や団信革命など上乗せ型

りそな銀行をはじめとする都市銀行は、三大疾病保障や「団信革命」といった手厚い上乗せ型の団信をそろえています。金利は上がりますが、対面での相談ができる安心感があり、はじめての住宅ローンで不安な人には心強い存在です。ペアローンの団信は50歳以上だと申込みできないなど、年齢条件がある点には注意しましょう。出典:りそな銀行「団体信用生命保険の比較」

ペアローンだと団信はどうなる? 残債は「半分だけ0」の注意点

共働き夫婦にじわじわ増えているのがペアローンです。夫婦それぞれが債務者となって2本の住宅ローンを組む方法で、借入額を増やせたり、住宅ローン控除を2人分うけられたりするメリットがあります。ただし、団信の視点で見ると大きな落とし穴があります。

ペアローンでは、夫婦それぞれが自分のローン分の団信に加入します。つまり、どちらか一方に万が一のことがあっても、0円になるのは亡くなった人のローン分だけ。残された配偶者のローンはそのまま残ります。「片方が亡くなれば全部チャラ」ではない点を、必ず理解しておきましょう。

組み方片方に万一のとき残債は団信の特徴
ペアローン亡くなった人の分のみ0円(もう片方は残る)2人それぞれ団信に加入
連帯債務(夫婦連生)どちらでも全額0円になる商品あり連生団信なら2人まとめて保障
単独ローン+連帯保証債務者本人のみ団信対象保証人は団信対象外
出典:りそな銀行・各行団信商品説明をもとに編集部作成(2026年時点の一般的な例)

この不安をカバーする方法として、「夫婦連生団信(ペア連生)」があります。これは、夫婦どちらか一方に万が一のことがあれば、2人分の残高がまとめて0円になるタイプの団信です。ペアローンを検討するなら、連生団信の有無や条件もあわせて比較すると安心です。

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後悔しない団信の選び方|4つのチェックポイント

ここまで見てきたとおり、団信は「手厚ければよい」というものではありません。保障を厚くするほど金利が上がり、総返済額が増えるからです。後悔しないために、次の4つの視点で考えてみましょう。

チェック項目見るポイント
①金利上乗せの負担0.1%上乗せで総返済がいくら増えるか試算する
②既存の保険との重複すでに医療保険・がん保険があるなら重複を避ける
③0円になる基準「診断で0円」か「所定の状態で0円」かを確認
④家族構成・働き方共働きか片働きか、貯蓄はどれくらいあるか
出典:編集部作成(団信選びの一般的な考え方)

とくに大切なのが②既存の保険との重複です。すでに手厚いがん保険に入っているのに、住宅ローンでもがん100%団信を付けると、保障がダブって金利ぶんだけ損をすることがあります。住宅ローンを組むタイミングは、生命保険を見直す絶好の機会でもあります。団信で備える分、一般の生命保険を減らせるケースも少なくありません。

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よくある質問(FAQ)|団信と残高0円の疑問

Q. 団信は「あとから」追加できますか?

基本的には、住宅ローンの契約時にしか団信の種類を選べないことがほとんどです。がん団信や三大疾病を「あとから付けたい」と思っても、原則として追加できません。だからこそ、契約前にしっかり比較しておくことが何より大切です。どうしても保障を足したい場合は、別途、民間の医療保険やがん保険で補う方法があります。

Q. 団信に入れない場合はどうすればいい?

持病などで一般団信に入れないときは、引受基準がゆるやかなワイド団信を検討しましょう。それでも難しい場合は、団信の加入が任意であるフラット35を選ぶという方法もあります。フラット35なら団信なしでも借りられますが、その場合は万が一のときにローンが残るリスクを、別の生命保険などでカバーしておく必要があります。

Q. 住宅ローンが「チャラ」になった人はどれくらい?

「住宅ローン チャラになった人 割合」という検索も多いのですが、正確な公式統計は公表されていません。ただ、団信は死亡・高度障害・がんなどの条件を満たせば確実に残高が0円になる仕組みです。大切なのは割合よりも、自分や家族に起こりうるリスクに、団信の基準が合っているかを確認しておくことです。

まとめ|「0円になる基準」で団信と住宅ローンを選ぼう

住宅ローンは、金利だけでなく「もしものときに、どこまでで残高が0円になるのか」まで見て選ぶことが、家族の安心につながります。一般団信は死亡・高度障害、がん団信は診断確定、三大疾病は所定の状態、全疾病は就業不能――と、同じ「0円」でも基準は大きくちがいました。

そしてペアローンでは、片方に万一のことがあっても残るのは相手のローン分だけという点も、共働き世帯にはとくに重要です。連生団信という選択肢も含めて、ご家族の働き方や貯蓄に合った形を選びましょう。

団信選びは、生命保険や資産形成の見直しとセットで考えると、ムダなく安心を組み立てられます。この記事が、あなたにぴったりの住宅ローンと団信を見つける手助けになればうれしいです。無理のない返済計画で、あんしんできるマイホームライフを送ってくださいね。

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