日銀の利上げで、家計にメリットはある?損する人・得する人は?
さきに結論:日銀は2026年9月18日、政策金利を1.25%程度へ引き上げました。これを受けて3メガバンクは11月2日から普通預金金利を0.5%に上げます。一方、変動金利の住宅ローンは今後おおむね+0.25%上がる見込みです。「預金が多く借金が少ない人」はメリットが大きく、「変動金利の住宅ローン残高が多い人」は負担が増える、というのが基本の構図です。
この記事では、利上げで家計に起きる9つの変化を整理し、預金額とローン残高を入れるだけで「わが家は得か損か」が分かるシミュレーターを用意しました。
2026年9月、日銀は何を決めた?
政策金利
1.0%→1.25%
9月18日決定・約31年ぶり
メガバンク普通預金
0.4%→0.5%
11月2日から(税引前)
個人向け国債 固定5年
2.24%
9月募集
変動金利ローン
+0.25%程度
今後の基準金利改定で
出典:NHK・日本経済新聞(2026年9月18日)、Impress Watch「メガバンクは金利0.5%に」(2026年9月20日)、マイナビニュース(財務省発表、2026年9月2日)、モゲチェック(2026年9月18日更新)。
政策金利の推移(%)
利上げで家計に起きる9つの変化
メリットになりやすい4つ
① 預金の利息が増える
メガバンクの普通預金は0.001%(マイナス金利時代)から0.5%へ。100万円なら年5,000円(税引前)。ネット銀行には条件つきで0.8%前後、あおぞら銀行は100万円未満で1.2%(10月1日から)も。
② 国債・定期預金が選択肢に
個人向け国債(9月募集)は変動10年1.95%、固定3年1.96%、固定5年2.24%。元本割れしない運用先の利回りが上がりました。
③ 円安が行き過ぎにくくなる
日米の金利差が縮むと、円安にブレーキがかかりやすくなります。ただし2026年8月末も1ドル=159円台と円安水準が続いています。
④ 物価上昇を抑える方向に働く
2026年8月の消費者物価(生鮮食品を除く)は前年比+1.7%、生鮮食品とエネルギーを除くと+1.9%。利上げは物価の上がり過ぎを抑える狙いです。
負担になりやすい5つ
⑤ 変動金利の住宅ローンが上がる
今回の利上げで+0.25%程度。3,000万円・残り30年なら月3,500円前後の増加が目安です。
⑥ 固定金利も高い水準
フラット35は3.46%(2026年9月)。長期金利(新発10年国債)も3%台で、これから借りる人は固定でも負担が重めです。
⑦ 借りられる額が減る
金利が上がると、同じ年収でも銀行が貸してくれる上限が下がります。住宅購入の予算は、金利を高めに見て組み直しましょう。
⑧ 不動産価格に下押しの圧力
買い手の借入額が減ると、マンション価格の上昇は鈍りやすくなります。影響はエリアによって大きく違います。
⑨ カードローン・事業の借入コスト
変動金利の借入や、企業の借入コストが上がります。家賃や商品価格に転嫁される可能性もあります。
わが家は得?損? 利上げの家計シミュレーター
今回の利上げ(+0.25%)で、年間いくら変わる?
預金とローンの金額を入れると、利息の増減を差し引きで計算します。
—
—
—
前提:預金利息は税率20.315%を差し引き。ローンは元利均等返済で、残高・残り期間はそのまま、金利だけが上がった場合の年間返済額の差(5年ルール・125%ルールは考慮せず)。定期預金・国債・固定金利ローンは含みません。
得する人・損する人の4タイプ
得しやすい|預金が多く、ローンなし
利息が増えるだけ。高金利の預金や個人向け国債への移し替えも検討を。
影響が小さい|固定金利で借りている
全期間固定なら返済は変わらず、預金利息が増える分だけプラス。
損しやすい|変動ローン残高が大きい
預金利息の増加より、ローンの増加のほうが大きくなりがち。返済計画の見直しを。
これから家を買う人
借りられる額が下がり、返済負担も重くなりやすい。金利を高めに見積もって予算を組み直す。
利上げの今、家計でやっておきたい4つのこと
「使わない預金」の置き場所を見直す
生活防衛資金は普通預金に残しつつ、数年使わないお金は、条件つきで金利の高いネット銀行や、個人向け国債・定期預金に分けると利息が増えます。
変動ローンは「+1%でいくら」を把握
今回の+0.25%だけでなく、今後の利上げも見込んで家計に入るか確認します。詳しくは住宅ローンの金利はどこまで上がる?のシミュレーターで。
繰上返済と投資の優先順位を考え直す
ローン金利が上がると、繰上返済の「確実なリターン」も上がります。繰上返済とNISA、どっちが先?で比べられます。
円高の可能性も頭に入れる
日本の金利が上がると円高に振れることがあります。外国株・外貨預金の円建ての評価額が下がる場面もある、と知っておくと慌てずにすみます。
日銀の利上げに関するよくある質問
2026年9月の日銀の利上げで何が変わりましたか?
利上げのメリットは何ですか?
利上げで損するのはどんな人ですか?
普通預金の金利はいつから上がりますか?
まとめ|「預金」と「変動ローン」のバランスで損得が決まる
- 2026年9月18日、政策金利は1.25%程度に。2年半で6回目の利上げ。
- メガバンクの普通預金は11月2日から0.5%。個人向け国債は固定5年2.24%。
- 変動金利ローンは+0.25%程度。残高の大きい家庭は預金利息の増加より負担増が大きい。
- 使わない預金の置き場所と、変動ローンの返済計画を、この機会に見直す。
あわせて読みたい
出典・参考(2026年9月確認)
- NHK「日銀 利上げ決定 政策金利1.25%程度へと引き上げ」(2026年9月18日)/日本経済新聞
- Impress Watch「メガバンクは金利0.5%に 各行独自の引き上げも」(2026年9月20日)
- マイナビニュース「【2026年9月】個人向け国債の金利」(2026年9月2日、財務省発表)
- 大和総研「2026年8月全国消費者物価」(2026年9月18日)
- モゲチェック「日銀追加利上げで住宅ローンはいつ上がる?」(2026年9月18日更新)/日本銀行 為替相場(月末値)



コメント