日銀利上げでメリットはある?9月以降に変わる6つの変化

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日銀の利上げというニュースを見て、不安に感じていませんか。住宅ローンが増えるのか、預金は増えるのか、判断に迷うところです。

この記事を読む前に多い、3つの疑問

  • 日銀の利上げで、私にメリットはあるのでしょうか
  • 住宅ローンの返済は、いくら増えるのでしょうか
  • 9月以降、何が変わるのでしょうか

結論として、利上げには預金金利の上昇というメリットがある一方、借入がある方には負担増という側面があります。どちらに効くかは、資産と負債のバランスで決まります。

日銀の基準貸付利率は、2024年8月の0.5%から段階的に上がり、2026年6月17日1.25%となりました。ここでは公表データをもとに、9つの変化を整理してみましょう。

出典:日本銀行「基準割引率および基準貸付利率の推移」(2026年8月時点)

この記事でわかること

利上げの全体像と、いまの水準

政策金利がどこまで上がったかを、公表データで確認できます。

9月以降に変わる6つの変化

預金、住宅ローン、家賃、不動産価格など、生活への影響がわかります。

返済額の試算と、立場別の結論

借入額ごとの負担増と、いま取るべき行動が整理できます。

    1. 利上げの全体像と、いまの水準
    2. 9月以降に変わる6つの変化
    3. 返済額の試算と、立場別の結論
  1. 日銀の利上げとは?いまの金利水準を確認しましょう
    1. 基準貸付利率の推移|2024年8月からの変化
    2. なぜ利上げをするのか|物価との関係
  2. 9月以降に変わる6つの変化|メリット側の4つ
    1. 変化1|普通預金・定期預金の金利が上がる
    2. 変化2|円安に歯止めがかかりやすくなる
    3. 変化3|物価上昇のペースがゆるやかになる
    4. 変化4|債券や一部の金融商品の利回りが上がる
  3. 9月以降に変わる6つの変化|負担側の5つ
    1. 変化5|住宅ローンの変動金利が上がる
    2. 変化6|固定金利・フラット35の水準も高い
    3. 変化7|これから借りる人の借入可能額が下がる
    4. 変化8|不動産価格に下押し圧力がかかる
    5. 変化9|家賃や事業コストにも波及する
  4. 返済額はいくら増える?借入額ごとに試算しました
    1. 毎月の返済額の比較|金利0.5%・1.0%・1.5%
    2. 総返済額で見ると差はさらに大きくなります
    3. 5年ルール・125%ルールという仕組み
  5. 見落としやすいリスクと注意点
    1. 保有中の債券やREITの価格は下がりやすい
    2. 固定金利へ変更しても、必ず有利とは限りません
    3. 住宅ローン減税の要件は変わっています
  6. 立場別の結論|あなたはどう動けば良いでしょうか
    1. ケース別の早見表
    2. 変動金利で返済中の方
    3. これから購入する方
    4. 預金が多い方・借入がない方
  7. まとめ|利上げは「立場によって効きかたが変わる」
  8. よくある質問
    1. Q. 日銀の利上げにメリットはありますか
    2. Q. 9月以降、住宅ローンはすぐ上がりますか
    3. Q. いま固定金利に変えたほうが良いですか
    4. Q. 不動産価格はこれから下がりますか
    5. Q. 預金はどこに置くのが良いですか
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日銀の利上げとは?いまの金利水準を確認しましょう

はじめに、利上げの意味と現在の水準を整理します。日銀の利上げとは、政策金利を引き上げることです。これにより世の中の金利が全体的に上がりやすくなります。ここでは公表データで水準を確認し、なぜ上げるのかを見ていきます。

日銀の基準貸付利率は2024年8月の0.5%から、2026年6月に1.25%まで上がりました。約2年で0.75ポイントの上昇です。

基準貸付利率の推移|2024年8月からの変化

日銀が公表している推移は次のとおりです。段階的に引き上げられていることがわかります。

適用日 基準貸付利率 前回からの変化
2024年8月1日 0.5%
2025年1月27日 0.75% +0.25ポイント
2025年12月22日 1.0% +0.25ポイント
2026年6月17日 1.25% +0.25ポイント

出典:日本銀行「基準割引率および基準貸付利率(従来「公定歩合」として掲載されていたもの)の推移」(2026年8月時点)

1回あたりの上げ幅は0.25ポイントが中心です。急な変更ではなく、時間をかけて進んでいます。

なぜ利上げをするのか|物価との関係

背景には物価の上昇があります。総務省の消費者物価指数を見てみましょう。

指数の種類 2026年6月の指数 前年同月比
総合 113.6 1.7%の上昇
生鮮食品を除く総合 113.1 1.6%の上昇
生鮮食品及びエネルギーを除く総合 112.2 1.7%の上昇

出典:総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2026年6月分」(2026年7月24日公表)

物価が上がり続けると、お金の価値は下がります。金利を上げることで、行きすぎた物価上昇をおさえるという考えかたです。

金利の今後の見通しが気になる方へ:→ 住宅ローンの金利はどこまで上がる?変動・固定の今後の予想

9月以降に変わる6つの変化|メリット側の4つ

ここからが本題です。利上げは負担だけではありません。まずはメリットとして働く4つの変化を見ていきます。お金を「貸す側」「預ける側」に回っている方には、追い風になる部分があります。

預金金利の上昇と円安の一服が、家計にとっての主なメリットです。ただし効果の大きさは、保有する資産の額で変わります。

変化1|普通預金・定期預金の金利が上がる

政策金利が上がると、銀行の預金金利も引き上げられやすくなります。これまで長く0.001%台だった普通預金も、水準が変わってきました。まとまった預金がある方には、受け取る利息が増えるという分かりやすいメリットです。

ただし預金金利は金融機関ごとに異なります。自分の銀行の最新の適用金利を、必ず公式サイトで確認してみてください

変化2|円安に歯止めがかかりやすくなる

日本の金利が上がると、円を持つ魅力が相対的に高まります。結果として、過度な円安がおさまりやすくなります。円安は輸入品の値段を押し上げるため、食料品や光熱費に効いてきます。円が落ち着けば、輸入物価の上昇圧力はやわらぎます。

変化3|物価上昇のペースがゆるやかになる

利上げの目的そのものが、行きすぎた物価上昇の抑制です。消費者物価指数は2026年6月時点で前年同月比1.7%の上昇でした。金利が効いてくると、この上昇ペースはゆるやかになりやすいと考えられます。

出典:総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2026年6月分」(2026年7月24日公表)

変化4|債券や一部の金融商品の利回りが上がる

金利が上がると、新しく発行される債券の利回りは高くなります。個人向け国債のように、金利水準に連動する商品もあります。これから買う人にとっては、条件が良くなるという面があります。

いっぽうで、すでに持っている債券の価格は下がりやすくなります。金利上昇は、保有中の債券価格にはマイナスに働きます。この点は次のセクションで詳しく見ていきます。

J-REITや投資商品への影響が気になる方へ:→ JリートETFはどれを選ぶ?利回り・信託報酬・分配月を比較

9月以降に変わる6つの変化|負担側の5つ

次に、負担として効いてくる5つの変化です。とくに借入がある方は、影響を受けやすくなります。ここを先に知っておくと、あわてずに準備ができます。

もっとも影響が大きいのは、変動金利で住宅ローンを借りている方の返済負担です。借入残高が多いほど、影響は大きくなります。

変化5|住宅ローンの変動金利が上がる

変動金利は短期金利と連動します。政策金利が上がると、多くの銀行は基準金利を引き上げます。すでに借りている方も対象です。返済中でも金利は見直されるため、返済額が増える可能性があります

変化6|固定金利・フラット35の水準も高い

全期間固定のフラット35も、すでに高い水準にあります。2026年8月時点の公表値を見てみましょう。

商品(融資率9割以下) 金利の範囲 最も多い金利
フラット35(21〜35年) 年3.290%〜年5.570% 年3.290%
フラット20(20年以下) 年2.970%〜年5.250% 年2.970%
フラット50(36〜50年) 年3.500%〜年5.420% 年3.500%

出典:住宅金融支援機構「【フラット35】金利情報」2026年8月資金受取分(新機構団信付き)

融資率が9割を超える場合は、さらに高くなります。フラット35の9割超は最も多い金利が年3.400%です。

出典:住宅金融支援機構「【フラット35】金利情報」2026年8月資金受取分(新機構団信付き)

変化7|これから借りる人の借入可能額が下がる

金利が上がると、同じ返済額で借りられる金額は小さくなります。年収に対する返済比率で審査されるためです。予算を組みなおす必要が出てくる点に注意してみてください。

変化8|不動産価格に下押し圧力がかかる

ローン金利が上がると、買える価格帯は下がります。需要が弱まると、不動産価格には下向きの力が働きます。ただし都心部は供給が限られ、地域によって値動きは大きく異なります。全国一律の動きにはなりません。

すでに保有している方には、資産価値の見直しが必要になる場面もあります。地域ごとの相場を確認してみましょう。

変化9|家賃や事業コストにも波及する

賃貸を運営する側は、借入金利の上昇でコストが増えます。その分が家賃に反映される場合もあります。企業の借入コストも上がるため、商品やサービスの価格に転嫁される流れも考えられます。

マンション相場の動きが気になる方へ:→ 船橋市の中古マンション相場、安くなるのはいつ?

返済額はいくら増える?借入額ごとに試算しました

ここでは金利が上がったとき、毎月の返済がどう変わるかを見ていきます。数字で見ると、備える金額がはっきりします。以下は元利均等返済・返済期間35年の条件で計算した試算です。

借入3,000万円で金利が0.5%から1.5%に上がると、毎月の返済は約1.4万円増えます。借入が多いほど、増加額は大きくなります。

毎月の返済額の比較|金利0.5%・1.0%・1.5%

借入額 金利0.5% 金利1.0% 金利1.5% 0.5%→1.5%の差
3,000万円 77,876円 84,686円 91,855円 +13,980円
4,000万円 103,834円 112,914円 122,474円 +18,640円
5,000万円 129,793円 141,143円 153,092円 +23,300円

※上記は元利均等返済・返済期間35年・ボーナス返済なしの条件で計算した試算です。実際の返済額は金融機関の適用金利や条件により異なります。

差は毎月1万円台から2万円台です。年間では16万円から28万円ほどの違いになります。

総返済額で見ると差はさらに大きくなります

35年という長い期間で見ると、金利の差は積み上がります。借入額が大きいほど、総返済額の差は数百万円規模になります繰上返済や借り換えを検討する価値があるのは、この差が理由です。

5年ルール・125%ルールという仕組み

変動金利には、返済額の急な増加をやわらげる仕組みがある商品もあります。返済額の見直しを5年ごとにする方式や、増加幅を前回の125%までにおさえる方式です。

ただし返済額がおさえられても、利息そのものが減るわけではありません見直しが後ろにずれるだけで、負担が消えるものではない点に注意してみてください。取り扱いは金融機関ごとに違うため、契約内容を確認していただくと安心です。

借り換えのタイミングが気になる方へ:→ 住宅ローンの借り換えはするべき?後悔しないタイミング

見落としやすいリスクと注意点

利上げの影響は、返済額だけではありません。ここでは見落としやすい点を整理します。先に知っておくと、判断を誤りにくくなります。

もっとも危険なのは、返済額の増加を家計に織り込まないまま借入を続けることです。余裕のない資金計画は、金利上昇に弱くなります。

保有中の債券やREITの価格は下がりやすい

金利が上がると、すでに発行されている債券の価格は下がりやすくなります。REITも借入をして物件を持つため、金利上昇はコスト増につながります。価格の下落により、元本を下回る可能性があります

固定金利へ変更しても、必ず有利とは限りません

不安から固定金利へ移す方もいます。ただしフラット35の最も多い金利は2026年8月時点で年3.290%です。現在の変動金利より高くなる場合があります。切り替えの前に、双方の総額を比べてみてください。

出典:住宅金融支援機構「【フラット35】金利情報」2026年8月資金受取分(新機構団信付き)

住宅ローン減税の要件は変わっています

負担が増える一方で、制度による支援もあります。国土交通省は令和8年度税制改正の内容を公表しています。原文を引用します。

国土交通省の公表内容(原文)

令和8年度税制改正により、住宅ローン減税が5年間延長されました!

適用期限を5年間延長(入居日が令和8年1月1日から令和12年12月31日まで)

床面積要件を新築住宅・既存住宅ともに40㎡以上に緩和(合計所得金額1,000万円超の者、子育て世帯等への上乗せ措置利用者は50㎡以上)

国土交通省「住宅ローン減税」

出典:国土交通省「住宅:住宅ローン減税」(2026年6月更新・2026年8月時点)

控除率は0.7%、控除期間は新築住宅などで原則13年です。借入金の償還期間が10年以上であることが要件となります。要件を満たさないと控除は受けられません

出典:国土交通省「住宅:住宅ローン減税」(2026年8月時点)

不動産投資のリスクが気になる方へ:→ 不動産クラウドファンディングは「やめとけ」なのか?

立場別の結論|あなたはどう動けば良いでしょうか

影響の出かたは、立場によって変わります。ここでは4つのケースに分けて、考えかたを整理します。自分に近いところから読んでみてください。

借入が多い方は返済の余白づくり、預金が多い方は金利の見直しが優先されます。まず自分がどちら側かを確認してみましょう。

ケース別の早見表

あなたの状況 利上げの影響 優先して考えること
変動金利で住宅ローン返済中 負担が増えやすい 返済の余白づくり、繰上返済の検討
これから住宅を購入する 借入可能額が下がる 予算の見直し、固定と変動の比較
預金が多く借入がない メリットが出やすい 預金金利の高い口座への見直し
不動産や債券を保有中 価格は下がりやすい 保有目的の再確認、分散の見直し

※上記は一般的な整理であり、個別の状況により判断は異なります。

変動金利で返済中の方

まずは毎月1万円から2万円の増加に耐えられるかを確認してみてください。生活費を削らずに返せる状態をつくることが先です。余裕があれば、繰上返済で元金をへらす方法も有効です。

これから購入する方

借入可能額が下がるため、予算から考えなおす必要があります。上限まで借りる計画は、金利上昇に弱くなります。返済比率に余白を持たせてみましょう。

預金が多い方・借入がない方

この立場では、利上げはメリットとして働きます。預金金利は金融機関ごとに差があるため、条件の良い口座を確認してみてください。

新NISAとの使い分けが気になる方へ:→ 新NISAの1800万円は何年で埋まる?月5万・10万・30万で比較

まとめ|利上げは「立場によって効きかたが変わる」

最後に要点を整理します。利上げは一方的に悪いものではありません。資産と負債のどちらが多いかで、効きかたが変わります。

預金が多い方にはメリットが出やすく、借入が多い方には負担が出やすい構造です。まず自分の立ち位置を確認してみてください。

日銀の基準貸付利率は2026年6月17日1.25%となりました。フラット35の最も多い金利は2026年8月時点で年3.290%です。数字を確認し、返済に余白をつくることがいちばんの備えになります。

出典:日本銀行「基準割引率および基準貸付利率の推移」、住宅金融支援機構「【フラット35】金利情報」(2026年8月時点)

制度や金利は変わります。本記事の数値は2026年8月時点のものです。実際の判断の前に、最新の公表資料を確認していただくと安心です。

マンション投資との比較が気になる方へ:→ 新NISAでJ-REITは買うべき?現物マンション投資と比較

よくある質問

最後に、多く寄せられる質問をまとめます。判断に迷ったときの参考にしてみてください。

迷ったときは、最新の公表資料と自分の返済余力を基準に考えてみましょう。

Q. 日銀の利上げにメリットはありますか

A. あります。預金金利の上昇や、過度な円安の抑制が代表的です。まとまった預金がある方や、これから債券を買う方には有利に働きます。いっぽうで借入がある方には負担となります。

Q. 9月以降、住宅ローンはすぐ上がりますか

A. 変動金利は短期金利に連動するため、銀行の基準金利の見直しに合わせて反映されます。時期や幅は金融機関ごとに異なります。契約中の見直しルールを確認してみてください

Q. いま固定金利に変えたほうが良いですか

A. 一律には言えません。フラット35の最も多い金利は2026年8月時点で年3.290%です。現在の変動金利より高くなる場合があります。両方の総返済額を比べてから判断してみましょう。

Q. 不動産価格はこれから下がりますか

A. 金利上昇は価格の下押し要因ですが、地域差が大きく一律には下がりません。供給が限られる地域では下がりにくい傾向もあります。将来の価格を断定することはできません。

Q. 預金はどこに置くのが良いですか

A. 預金金利は金融機関ごとに差があります。公式サイトで最新の適用金利を比較してみてください。当記事では特定の金融機関をおすすめすることはしていません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入や契約を推奨するものではありません。記載の金利・制度・データは2026年8月時点の公表資料に基づきます。実際のご判断にあたっては、最新の公式情報をご確認いただき、必要に応じて専門家にご相談ください。

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