中目黒で1K・1LDKへの投資を考えたとき、次のような疑問を持つ方が多いのではないでしょうか。
- 中目黒の1K・1LDKは、今からでも買い時なのでしょうか。
- 駅前の再開発で、本当に資産価値は上がるのでしょうか。
- 目黒駅や恵比寿など、周辺エリアと比べて投資に向いているのでしょうか。
結論からお伝えします。中目黒は目黒区のなかでも平米単価が高い水準で推移しており、2033年度に竣工予定の駅前再開発が資産価値を下支えする可能性がある一方、価格はすでに割高圏にあるため「誰にでもおすすめ」とは言い切れないエリアです。本記事では、国土交通省の取引データや目黒区の公式統計、再開発事業の公開情報にもとづいて、中目黒の価格動向・再開発計画・利回りの目安を整理し、購入を検討するときの判断材料をお伝えします。
この記事でわかること
- 中目黒駅・目黒区の1K・1LDK価格推移と平米単価データ
- 中目黒駅前北地区の再開発計画とスケジュール
- 家賃相場から試算する表面利回りの目安
- 購入前に確認しておきたいリスクとチェックポイント
中目黒・目黒区の基本を整理する
まずは、中目黒がどのような街なのか、そして目黒区全体の人口動態がどう推移しているのかを整理します。
中目黒はどんな街か
中目黒は、東急東横線と東京メトロ日比谷線が乗り入れる中目黒駅を中心としたエリアです。目黒川沿いの桜並木や、代官山・恵比寿に近い立地から、単身層やDINKs層を中心に人気が高い街として知られています。カフェやセレクトショップが集まる街並みも特徴で、「住みたい街」ランキングでも上位に入ることが多いエリアです。
ワンルームや1K・1LDKといった小型区分マンションの投資先としては、恵比寿・代官山・広尾といった山手線南西部のエリアと並んで検討されることが多く、本記事末尾でもこれらのエリアとの違いにふれています。
隣接エリアとの違いが気になる方へ:→ 恵比寿・代官山エリアのマンション相場2026年最新版|坪単価・人口推移・今後の価格シナリオ
目黒区の人口・世帯数の推移
目黒区の人口は、長期的にゆるやかな増加傾向が続いています。目黒区の公式統計によると、2024年5月1日時点の総人口は280,759人、世帯数は161,195世帯で、世帯数の伸びが人口の伸びを上回る「単身世帯増加型」の人口動態が続いています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 総人口(2024年5月1日時点) | 280,759人 |
| 世帯数(同時点) | 161,195世帯 |
| 人口の変化(2018年→2023年、5年間) | 約2,000人増(27.9万人へ) |
| 世帯数の変化(同期間) | 約3,000世帯増(15.8万世帯へ) |
出典:目黒区「目黒区の今月の人口」/ie-and-life.com「目黒区の人口推移」(目黒区公表データにもとづく集計)
注目したいのは、人口の伸びよりも世帯数の伸びのほうが大きいという点です。これは、ファミリー世帯の人数が減る一方で、単身世帯が増えている可能性を示すデータだと考えられます。単身世帯の増加は、1K・1LDKのような小型区分マンションの賃貸需要を下支えする材料になります。
なお、目黒区の高齢化率は2065年時点で39.4〜41.3%まで上昇すると推計されています。長期的には人口構成が変化していく点も、将来の出口戦略を考えるうえで頭に入れておきたいところです。
出典:目黒区「目黒区の人口・世帯数の予測」(2024年公表データ時点)
都心の1LDKと1Rで迷っている方へ:→ 広尾で1LDKと1Rどっちを買う?価格差・維持費・資産価値をデータで比較【2026年版】
中目黒駅前北地区の再開発計画
中目黒の資産価値を考えるうえで欠かせない、駅前再開発の規模・スケジュール・資産価値への影響を見ていきます。
再開発の規模とスケジュール
中目黒の資産価値を語るうえで欠かせないのが、中目黒駅前北地区で計画されている大規模な市街地再開発事業です。延べ床面積約4万4,000平方メートル、地下5階・地上37階建て、最高高さ約160メートルの複合タワーが計画されており、竣工は2033年度が予定されています。
| 段階 | 時期の目安 |
|---|---|
| 都市計画決定 | 2026年度 |
| 本組合設立 | 2028年度 |
| 権利変換計画認可 | 2029年度 |
| 工事着手 | 2030年度 |
| 竣工予定 | 2033年度 |
出典:建設通信新聞Digital「東京・中目黒駅前北地区再開発」(2025年8月時点の報道にもとづく)
再開発が資産価値に与える影響
一般的に、駅前の大規模再開発は、周辺エリアの利便性や街の印象を底上げし、竣工が近づくにつれて周辺の中古マンション価格にも波及しやすいと言われています。ただし、中目黒の場合は竣工まで7年前後と時間がかかる計画のため、短期的な値上がりを期待して購入するのはリスクが伴います。都市計画決定や組合設立など、各段階の進捗を定期的に確認しながら判断することをおすすめします。
再開発エリアの投資判断について知りたい方へ:→ 押上・錦糸町(墨田区)は投資に買い?スカイツリーと再開発で変わる街の将来性・資産価値を2026年データで検証
中目黒の1K・1LDK価格データを比較する
ここからは、目黒区全体の価格推移、中目黒駅の取引動向、広さや築年数による価格差を、公的データにもとづいて具体的に見ていきます。
目黒区全体の価格推移
国土交通省の不動産取引価格情報によると、目黒区の中古マンションは2026年第1四半期時点で平均取引価格8,310万円、平均平米単価146万円/平方メートルとなっており、5年前の6,096万円から約36%上昇しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 平均取引価格(2026年Q1) | 8,310万円 |
| 平均平米単価 | 146万円/㎡(坪単価換算 約483万円/坪) |
| 取引件数 | 206件(前年同期比+4%) |
| 5年前との比較 | 6,096万円→8,310万円(+36%) |
| 10年前との比較 | +76% |
出典:スムナラ「東京都目黒区の中古マンション相場データ|2026年第1四半期時点」(国土交通省 不動産取引価格情報にもとづく)
中目黒駅の価格・取引動向
駅別に見ると、中目黒駅の平米単価は161万円/平方メートルで、目黒駅(162万円/㎡)に次ぐ目黒区内トップクラスの水準です。実際の売出物件データでも、中目黒駅の中古マンション平均価格は8,940万円(価格帯3,980万〜1億8,990万円)となっており、ファミリータイプを含む相場観としては高めに推移しています。
| 駅名 | 平米単価 |
|---|---|
| 目黒駅 | 162万円/㎡ |
| 中目黒駅 | 161万円/㎡ |
| 池尻大橋駅 | 152万円/㎡ |
出典:スムナラ「東京都目黒区の中古マンション相場データ」(国土交通省 不動産取引価格情報、2026年第1四半期時点)
直近の取引動向を見ると、2025年7〜9月期の中目黒駅の平均取引価格は約1億2,485万円、取引34件、平米単価183万円/平方メートルで、前年同期比+21.7%、5年間で+74.9%という急激な上昇が確認されています。ファミリー向けの大型物件が取引に含まれている可能性もあるため、1K・1LDKのような小型区分に投資する場合は、後述する広さ別データもあわせて確認することをおすすめします。
出典:スムナラ「中目黒駅の中古マンション|物件情報と価格相場」(2026年8月時点)
広さ・築年数別の価格差
目黒区全体のデータでは、専有面積が小さいほど平米単価は下がる傾向にあります。1K・1LDKに近い20〜29平方メートル帯は98万円/平方メートルと、70〜79平方メートル帯(185万円/㎡)の半分程度の水準です。築年数別では、築5年以内が205万円/平方メートル、築50年超が93万円/平方メートルと、新しさによる価格差も大きく出ています。
| 区分 | 平米単価 |
|---|---|
| 広さ:70〜79㎡(目黒区内最高水準) | 185万円/㎡ |
| 広さ:20〜29㎡(1K・1LDK目安) | 98万円/㎡ |
| 築年数:5年以内 | 205万円/㎡ |
| 築年数:50年超 | 93万円/㎡ |
出典:スムナラ「東京都目黒区の中古マンション相場データ」(国土交通省 不動産取引価格情報、2026年第1四半期時点)
他エリアの1K・1LDK価格と比べたい方へ:→ 新宿区の1K・1LDKマンション投資は今後どうなる?価格推移・人口・再開発データで徹底検証
池袋や品川・大崎など、ワンルーム投資が活発なほかのターミナル駅と比べると、中目黒は駅の規模こそ大きくないものの、単価水準では都心南西部のトップクラスに位置するという特徴があります。
ターミナル駅のワンルーム投資が気になる方へ:→ 池袋・豊島区のマンション相場|ワンルーム(1K・1LDK)投資の狙い目を人口・再開発で読み解く
賃料と想定利回りを試算する
価格データを踏まえたうえで、実際の家賃相場と、そこから見えてくる表面利回りの目安を確認します。
中目黒の家賃相場
中目黒駅の家賃相場は、1Kで15.42万円、1DKで16.38万円、1LDKで29.19万円となっており、山手線内側の人気エリアらしく、単身向けでも高めの水準です。
| 間取り | 家賃相場 |
|---|---|
| ワンルーム | 14.81万円 |
| 1K | 15.42万円 |
| 1DK | 16.38万円 |
| 1LDK | 29.19万円 |
出典:LIFULL HOME’S「中目黒駅の家賃相場」(駅徒歩10分以内・管理費等除く、2026年8月時点)
表面利回りの試算
上記の価格データと家賃データをもとに、専有面積25平方メートル程度の1Kを想定して試算してみます。中目黒駅の平米単価161万円/平方メートルで計算すると、物件価格の目安は約4,025万円です。家賃15.42万円(年間約185万円)で運用できた場合、表面利回りはおよそ4.6%という計算になります。
※本試算は、スムナラ掲載の駅別平米単価とLIFULL HOME’S掲載の家賃相場を組みあわせて算出した目安であり、個別物件の実際の利回りを保証するものではありません。
この水準は、都心のワンルーム投資としては標準的からやや低めの利回りといえます。中目黒は値上がり期待や街の人気度を含めた「資産性重視」の投資先であり、利回りの高さだけを求める方には向きにくい点には注意が必要です。
ターミナル駅の間取り別価格を見比べたい方へ:→ 品川・大崎のマンション相場2026|ワンルーム(1DK・1LDK)投資の狙い目を人口・再開発で読み解く
価格差と維持費まで含めて比較したい方へ:→ 高円寺で1LDKと1Rどっちを買う?価格差・維持費・資産価値をデータで比較【2026年版】
価格を左右する3つのファクター
中目黒の価格動向を左右する要因を、金利・人口動態・再開発という3つの視点から整理します。
①金利動向
住宅ローンや投資用ローンの金利は、マンション価格に直接影響します。日銀の利上げが続くと、返済負担の増加から高額な物件ほど買い手が絞られやすくなり、中目黒のような高単価エリアほど値動きの影響を受けやすくなります。金利動向の詳しい整理は、別記事でも取りあげています。
金利上昇の影響をより詳しく知りたい方へ:→ 日銀利上げでメリットはある?9月以降に変わる6つの変化
②人口・単身世帯需要
前述のとおり、目黒区は世帯数の伸びが人口の伸びを上回っており、単身世帯の増加が続いていると考えられます。中目黒のように単身層に人気のあるエリアでは、この需要が賃貸マーケットを下支えする材料になります。
③再開発・都市計画
中目黒駅前北地区の再開発は、2026年度の都市計画決定が最初の大きな節目です。この節目を通過すると、事業の実現性が高まったと判断され、周辺相場に影響が出はじめる可能性があります。逆に、都市計画の手続きが遅れる場合は、期待先行で価格だけが先に上がるリスクもある点に注意しましょう。
資産性の考え方をより広く知りたい方へ:→ タワマンと一軒家、どちらが上がってどちらが下がるのか——国のデータと現場感覚で、正直に比べてみた
リスクと注意点
中目黒への投資では、供給の多さによる価格競争、修繕積立金の上昇、再開発竣工までの長い時間という3つのリスクを、購入前に必ず確認しておく必要があります。
供給過剰・価格下落のリスク
中目黒周辺は人気エリアであるがゆえに、新築・中古を問わず小型区分マンションの供給が増えやすいという側面もあります。周辺マンション棟数は131棟にのぼり、選択肢が多い分、似た条件の物件同士で価格競争が起きる可能性も否定できません。
修繕積立金・管理コストの上昇
築年数が進むと、多くのマンションで修繕積立金が段階的に引き上げられる傾向があります。表面利回りだけで判断せず、管理費・修繕積立金の推移や、長期修繕計画の内容も必ず確認しましょう。想定より手取り収入が下がるケースは珍しくありません。
出口戦略が読みにくいリスク
再開発の竣工まで7年前後という長い期間があるため、売却のタイミングによっては、期待していたほど値上がりの恩恵を受けられない可能性もあります。不動産投資全般に共通するリスクとして、次の記事もあわせてご確認ください。
不動産投資全般のリスクを整理したい方へ:→ 不動産クラウドファンディングは「やめとけ」なのか?仕組み・リスク・税金
なお、本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・不動産物件の購入を推奨するものではありません。価格の上昇や利回りを保証するものではなく、実際の購入判断はご自身の状況にあわせて、専門家にも相談しながら慎重に行ってください。
ケース別の結論
ここまでのデータを踏まえ、どのような目的で購入を検討する人に中目黒が向いているのか、ケース別に整理します。
自己居住も視野に入れる人
将来的な自己居住や、家族の独立後の住み替え先としても検討したい方にとって、中目黒は街の人気度・利便性の面では非常に魅力的な選択肢です。価格が高めでも、住み心地や資産としての安心感を重視するなら、有力な候補になります。
純投資(区分マンション投資)で考える人
利回りの高さを最優先するなら、中目黒の表面利回り4%台前半という水準は、都心投資としては平均的からやや控えめであり、利回り重視の方には他エリアのほうが向いている可能性があります。資産性と値上がり期待を重視する方に適したエリアだと考えられます。
新築vs中古、どちらを選ぶか
再開発によって将来的に新築供給が増える可能性がある一方、当面は中古の流通量のほうが多く、価格交渉の余地も相対的に見つけやすいと考えられます。新築・中古の判断基準については、以下の記事も参考にしてください。
新築と中古、どちらがお得か知りたい方へ:→ フルリノベーション物件 vs 新築マンション——本当にお得なのはどっちか?投資目線で徹底比較【2026年最新版】
そもそも不動産投資の基本から確認しておきたいという方は、次の記事もあわせてご覧ください。
不動産投資の基本から知りたい方へ:→ 不動産投資するなら?初心者が学ぶべき13項目
まとめ
中目黒は、目黒区のなかでも平米単価が上位に位置する人気エリアであり、2033年度竣工予定の駅前再開発が中長期的な資産価値を下支えする可能性があります。一方で、価格はすでに割高圏にあり、表面利回りも都心投資としては控えめな水準です。値上がり期待だけで判断せず、価格データ・再開発の進捗・修繕コストの3点を確認したうえで、購入を検討することをおすすめします。
周辺エリアもあわせて比較検討したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
都心のワンルーム投資を広く比較したい方へ:→ 東京で不動産投資するなら?ワンルーム(1K・1LDK)マンション投資と中野エリアの狙い目
よくある質問
中目黒の1K・1LDK投資については、買い時の見極め方、目黒駅との違い、再開発を待つべきかどうかという3つの質問が特によく寄せられます。
Q1.中目黒の1Kは、今からでも買い時ですか
価格はすでに上昇している水準にあります。再開発の都市計画決定(2026年度予定)などの節目を確認しながら、慌てずに判断することをおすすめします。値上がりを保証するものではない点にもご注意ください。
Q2.目黒駅と中目黒駅、投資向きなのはどちらですか
平米単価は目黒駅162万円/平方メートル、中目黒駅161万円/平方メートルとほぼ同水準です。街としての個性を重視するなら中目黒、利便性やブランド力を重視するなら目黒駅周辺、というように、投資目的にあわせて選ぶとよいでしょう。
Q3.再開発が終わるまで待ったほうがよいですか
竣工は2033年度と、7年前後先の計画です。待つあいだの家賃収入や金利動向も含めて、トータルで判断することが大切です。「待てば必ず得をする」とは限らないため、ご自身の投資方針にあわせて検討してください。
現物以外の選択肢も気になる方へ:→ 新NISAでJ-REITは買うべき?現物マンション投資と利回り・リスクを比較
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・不動産物件の購入を推奨するものではありません。記載の価格・統計データは、各出典に示した時点のものです。制度や市況は変化するため、実際の購入にあたっては最新の情報をご確認のうえ、専門家にもご相談ください。
同じ城南・都心エリアの関連記事
- 恵比寿の1K・1LDKマンション投資は今後値上がりする?坪単価データで徹底検証
- 恵比寿・代官山エリアのマンション相場2026年最新版|坪単価・人口推移・今後の価格シナリオ
- 広尾で1LDKと1Rどっちを買う?価格差・維持費・資産価値をデータで比較【2026年版】
- 麻布十番のマンション相場2026年最新版|坪単価・人口推移・今後の値上がり予測を徹底解説
- 品川・大崎のマンション相場2026|ワンルーム(1DK・1LDK)投資の狙い目を人口・再開発で読み解く
- 三軒茶屋のマンション相場2026|価格・坪単価・人口推移と将来性をデータで検証
- 千代田区(番町・麹町エリア)ファミリーマンションの資産価値はこれからどうなる?中古相場・住みやすさ・将来性を2026年データで予想
- 不動産投資するなら?初心者が学ぶべき13項目(エリア選びの基礎)


コメント